※現場の諸条件により起こる現象やその原因は異なりますのでご了承ください。
サッシに隠れた周辺部は冷たいままであまり膨張しないため、熱割れが生じる
ガラスが直射日光を受けると、日射熱によって温められた部分が膨張します。一方、ガラス周辺のサッシに埋め込められた部分や影になった部分はあまり温度が上昇しません。温められた部分が次第に膨張していくのに対し、周辺部や影の部分はあまり膨張しないので、周辺部付近に引張応力(熱応力)が発生します。ガラスのエッジ部分の許容強度を超える熱応力が発生すると「熱割れ」が起こります。
日射が直接当たるガラス、網入りガラス、熱線吸収ガラス、傾斜しているガラスなどにウィンドウフィルムを貼ると、ガラスの日射吸収率が高まるため「熱割れ」が起きることがあります。
施工前にガラスの熱割れの可能性がないか必ずご確認ください。
熱割れの生じる条件は、太陽との方位やガラスの大きさや形状、ガラスの種類、影の形状、反射物の有無、ガラスの取り付け方法などによって異なります。
一般にポリカーボネイト板やアクリル板などのプラスチック基材は、微量の未反応物質や水分などが残留していて、時間の経過と共に気化して放出されます。この気体がフィルムのふくれや剥がれの原因になりますので、プラスチック基材専用フィルムを使用してください。
高性能熱線反射ガラスの反射膜面へ施工すると、フィルムの貼り剥がしの際に反射膜が剥離する場合がありますのでご注意ください。
施工時の水分が施工完了後もしばらくガラスとフィルムの間にわずかに残り、小さな水泡が見えたりフィルム面が曇って見えたりする現象を「水残り」といいます。この現象は水分が蒸発すると共に消滅しますが、日陰や気温の低い場合、湿度の高い場合は、ある程度日数を要する場合があります。
水抜けを促進させるために、フィルム面に送風したり室温を上げたりすることをご検討ください。
耐摩耗性ハードコートが積層されているウィンドウフィルムでは、光の干渉によってフィルム表面に映った室内蛍光灯や太陽の反射光が虹色に見えることがありますので、あらかじめご了承ください。
フィムル表面に汚れが付着したままだと劣化が早まりますので、以下の点に注意しながら定期的に清掃を行ってください。